令和6年度税制改正において、住宅ローン減税の制度内容が変更されました。


 <令和6年度税制改正のポイント>
  ・借入限度額について、子育て世帯・若者夫婦世帯が令和6年に入居する場合には、令和4・5年入居の場合の水準
   (認定住宅:5,000万円、ZEH水準省エネ住宅:4,500万円、省エネ基準適合住宅:4,000万円)を維持。
  ・新築住宅の床面積要件を40㎡以上に緩和する措置(合計所得金額1,000万円以下の年分に限る。)について、
   建築確認の期限を令和6年12月31日(改正前:令和5年12月31日)に延長する。

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令和4年度税制改正のポイント(国土交通省出典)

・入居に係る適用期限を4年間(令和4年~令和7年)延長。
・控除率を0.7%、控除期間を新築住宅等は原則13年、既存住宅は10年とする。
・既存住宅を含め、住宅の環境性能等に応じた借入限度額の上乗せ措置を講じる。
・令和6年以降に建築確認を受ける新築住宅について、省エネ基準適合を要件化。
・既存住宅の築年数要件(耐火住宅25年以内、非耐火住宅20年以内)について、「昭和57年以後に建築された住宅」(新耐震基準適合住宅)に緩和。
・新築住宅の床面積要件について、令和5年以前に建築確認を受けたものは40㎡以上に緩和(合計所得金額1,000万円以下の者に限る。)。
・適用対象者の所得要件を合計所得金額3,000万円以下から2,000万円以下に引下げ。

 

 

【2024年の住宅ローン控除の上限金額】
住宅の種類 借入限度額 控除期間 控除率
区分 住宅性能 子育て世帯・若者夫婦世帯(*1) その他
新築・買取再販住宅 長期優良住宅・低炭素住宅 5,000万円 4,500万円 13年 0.7%
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円 3,500万円
省エネ基準適合住宅 4,000万円 3,000万円
その他の住宅 0円(*2) 10年
既存住宅 長期優良住宅・低炭素住宅 3,000万円 10年 0.7%
ZEH水準省エネ住宅
省エネ基準適合住宅
その他の住宅 2,000万円
  • 「19歳未満の子を有する世帯」又は「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」
  • 2023年までに新築の建築確認した場合は2,000万円
  • 国土交通省より筆者作成
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html

 

 

 



 

 


 2024年以降に住宅を購入する方は、住宅ローン減税を受ける際に注意点があります。以下の3つのケースに分けて、注意点を見ていきましょう。

  • 省エネ基準を満たす住宅を購入する場合の注意点
  • その他の新築住宅を購入する場合の注意点
  • 中古住宅を購入する場合の注意点

省エネ基準を満たす住宅を購入する場合の注意点

省エネ基準を満たす新築住宅を購入する場合、2024年以降も住宅ローン減税を受けられます。ただし、2022・2023年入居と比べて借入限度額が下がるのが注意点です。

借入限度額の引き下げ額は、環境性能による住宅区分ごとに異なります。それぞれの借入限度額と自分たちの予算とのバランスを見て、どこまで環境性能を高めるのか検討しましょう。

また省エネ基準を満たす住宅には、補助金の対象となる可能性があります。住宅ローン減税との併用もできるため、補助金の適用要件などを事前に調べておくことも大切です。

その他の新築住宅を購入する場合の注意点

先述のとおり、省エネ基準を満たさないその他の新築住宅は、2024年以降になると住宅ローン減税を受けられなくなります。

ただし、その他の新築住宅であっても、2023年12月31日までに建築確認を受けている、もしくは登記簿上の建築日が2024年6月30日以前であれば、住宅ローン減税の適用を受けることが可能です。例えばすでに竣工している建売住宅であれば、2024年以降に入居しても住宅ローン減税を受けられる可能性があるでしょう。

いずれにせよ、その他の新築住宅を購入して住宅ローン減税を受けたい方は、早めに購入を決断しなければなりません。スケジュールに余裕を持ってマイホームを手に入れたい方は、省エネ基準を満たす住宅を検討したほうが良いです。

中古住宅を購入する場合の注意点

中古住宅は、2024年以降も住宅ローン減税の借入限度額が変わりません。新築住宅は建設時の環境負荷が大きいことから借入限度額が引き下げられていますが、中古住宅は既存住宅のため環境負荷が小さいため借入限度額が据え置きとなっています。

中古住宅であれば入居時期が2023年であっても2024年であっても、同じ要件で住宅ローン減税を受けられるでしょう。ただし住宅ローン減税の入居期間は2025年末までとなっているため、それまでに物件を見つける必要があります。

また、中古住宅でも省エネ基準を満たしていたほうがより多くの控除を受けられます。借入限度額は省エネ基準を満たす中古住宅で3,000万円、その他の中古住宅で2,000万円です。物件探しでは、住宅の環境性能を意識して選ぶと良いでしょう。

 

 

 

 

 

 



 

 


2021年末に発表された2022年(令和4年)度の税制改正大綱では、住宅資金贈与の非課税措置が2年延長されました。<住宅資金贈与の非課税措置とは>
父母や祖父母など直系尊属から住宅購入・取得資金の贈与を受けたときに、一定の要件を満たせば贈与税が非課税になる特例措置 つまり親や祖父母からマイホームの購入や建築、増改築に使う費用を贈与された場合、要件を満たせば贈与税が非課税になる制度です。通常、年間110万円を超える贈与には贈与税が課せられますが、この特例を使えば親や祖父母からマイホーム購入資金を援助してもらえます。援助してもらえる家庭にとってはマイホーム購入を後押しする制度でしたが、元々この制度は20211231日までの特例措置でした。それが今回2022年度の税制改正により、2年延長されることになったのです。 贈与税非課税措置の詳細を確認したい場合 国土交通省の こちらをご覧ください。

 

 


住宅ローンのシュミレーション

 フラット35とは最大35年、全期間固定金利で借り入れができる住宅ローンのことです。

住宅ローン返済等のための資金計画をはじめ、毎月の家計収支や将来のライフイベントを踏まえた

キャッシュフローなどのシミュレーションができます。(金利を選んだり、ちょっと難しい。。)

住宅金融支援機構 資金計画シュミレーション   フラット35 

 

賃貸に住み続けた場合と、ローンを組んでマイホームを購入した場合の試算を比較できます(by athome)

賃貸とマイホームの比較

 

●いくら借りれるか試算

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購入した不動産を賃貸にした場合の、投資利回りを試算する。

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試算結果の数字は、あくまでも目安であり実際の契約締結時における返済予定額と異なります。
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■実際のローン契約時には、諸費用(登録費用、印紙税、ローン保証料など)等が発生します。
また、ローン契約前には審査があり、ローン契約が成立しない場合もあります。 詳細は、金融機関などにお問い合わせください。(by athome)